フットケアの一つである足浴の効果

介護を利用している高齢者の中には、様々な理由で自分で体を動かすことができなかったり入浴ができない人も多くいます。こうした、思うように入浴ができない人達に最適となるフットケアが足浴です。足浴とは文字通り足だけをお湯に浸ける入浴方法のことを言います。

この足浴には期待できる効果がいくつかあって、その一つが感染症の予防です。人間の体は皮膚が汚れたままの状態で放置をしておくと細菌が繁殖しやすくなるだけでなくウイルスが侵入しやすくなくなると考えられています。足を綺麗にして清潔な状態を保つことで感染症を予防して、創傷などの回復スピードを早めることができるのです。

入浴によって体を温める行為は、血流の改善効果が期待できると言われています。血行不良は老廃物の排出やむくみを引き起こす大きな原因の一つです。全身に浸からずに足浴で部分的に温めるだけでも、循環機能の改善に繋げることはできます。この時に浸かりながらマッサージを並行して行うと相乗効果を得ることが可能です。人間の足は第二の心臓とも表現されることもあるように、特に重要なパーツになります。

足の健康状態を把握しておくことは病気の予防に役立ちますが、日常生活の中でじっくりと観察する機会はそれほど多くありません。人によっては、触れられることや見られることに羞恥を感じて拒否されるケースもあります。足浴という大義名分を作ることで、相手に不快な思いをさせずに自然に観察することができるのです。